9月の終わりごろの私に「雑誌の休刊が発表された日に、その雑誌の締め切りがあった」という、ネタにして成仏させるよりほかはない出来事がありました。
「新潮45」のことです。
この出来事はノンフィクションだったので、書いたのに載らない大変かなしい8,000文字が手元にありました。
それで私はひとしきりめそめそと落ち込んだのち、人に会うたびにネタにしまくっていたのですが、これには後日談があります。
複数の媒体から「うちに載せてやるのもやぶさかではないが」とご連絡いただいたのです(いや、もっと優しい言葉でした、本当は。「載せてやる」なんて物言いは、どなたもしません)。
それで私は「一番早くに声をかけてもらったから」という理由で、夏ごろからお世話になっている「乗りものニュース」に原稿を託すことにしました。
11月3日付で公開された「飯田線の「秘境駅」を訪ねて 「不安」と「拍子抜け」の狭間を旅する」がまさにそれです。
「乗りものニュース」では、「続きは課金して読んでね」のやつばかり書いてましたが、これはどなたでも無料でご覧いただけます。
あと、もともとのは8,000文字あったものの、それだとウェブ媒体では長すぎるので、1泊2日の旅を2つに分割しています。
今回のは1日目にあたり、2日目もたぶん今月中には公開されるはずです。
もっというと、「乗りものニュース」は基本的に「ですます調」が原則なのですが、すでに「である調」で書きあがっていた原稿だったので、今回は例外的にそのまま載せてもらっています。
「新潮45」でお世話になった編集者からは、「休刊はどんどんネタにしていいから!」と言われており、「乗りものニュース」からは、「本当は新潮45に乗るはずだった原稿だと公言してOK」と許可をもらっています。
それゆえかように呑気な投稿ができているわけですね。
どうぞよろしくお願いします。